宇治原 史規さんスペシャルインタビュー   最終回

2019.03.05

第3弾 ロザン・宇治原 史規の「僕が大人になるまで」

家族と僕と勉強の関係、教えます

クイズ番組などで大活躍、京都大学出身のお笑いタレント「ロザン」の宇治原さん。

読者の方々の熱いリクエストにお答えし、宇治原さん特別インタビューが第2弾として復活!

今回はその最終回です。

最終回では、宇治原さん自らの「勉強観」を語っていただきました。

親が勉強を「罰」だと思うから子どもは勉強嫌いになるんです

僕は時折、「勉強」をテーマに保護者の前で講演することがあるのですが、そのとき、もっともよく出る質問は、「どうしたら子どもが勉強するようになるか」ということです。「我慢して宿題をやらせるにはどうすればいいか」とか「もっと厳しく勉強させたい」など、熱心な質問が続きます。
そのたびに僕は、「ちょっと待って」と思います。たとえばゲームをしたとき、勝った側はごほうびがもらえ、負けた側には「罰ゲーム」が課されます。僕は、「勉強」に対しても「罰ゲーム」と同じようなイメージを持っている人が多いように思えるのです。だから、「我慢して」とか「厳しく」という発想が出てくるのでしょう。
「勉強」は、やればやっただけ実力がつく、喜ばしいものであるはず。大人が「勉強=罰」だと思っていたら、子どもは決して勉強を好きにはならないと思います。
 

スポーツと同じように、勉強での頑張りを公平に評価すべきです

多くの人は、スポーツに対してよいイメージをもっていますが、勉強については必ずしもそうではないようです。たとえば、スポーツが得意な人は「すごいね」「よくできたね」と周りからほめられ、人気があります。しかし、勉強ができる人が同じように扱われるかといえば、決してそうは見えません。
でも、考えてみてください。人の話をちゃんと聞き、その上で自分で考え、結論を出す努力をしてきたからこそ、その結果として勉強ができるようになったのです。これは素晴らしいことだと思います。
スポーツが得意で、たくさん練習した子どもを「頑張ったね」とほめるなら、ノートにびっしり勉強した子どものことも、「カッコイイ」と賞賛すべきではないでしょうか。

家庭での会話は勉強のことより友だちの話が中心でした

僕が京大出身というと、両親がとても教育熱心だったと思われるかもしれませんが、全くそんなことはありません。むしろ、人として正しい行動をとれることのほうをずっと重視していたと思います。
家庭での会話も、勉強のことより、友だちの話のほうが多かったですね。たとえば、ちょっとした喧嘩のことを話すとき、母は最後までしっかり話を聞いてくれ「それはこうしたほうがよかったかもしれないね」とか「明日、学校に行って謝ってみたら?」などと助言してくれました。話の途中で「それはだめじゃない」などと批判されることもなければ、「絶対にこうしなさい」と強制されることもありませんでした。
今は以前よりも共働き家庭が増え、皆さん忙しくされていると思います。それでも、できるだけ子どもの話を聞いてあげてほしいです。

いちばん大事なのは、人の目を見てちゃんと話を聞くこと

両親からは、「人の目を見て話すこと」「相手が話しているときは目を見て聞くこと」をくり返し聞いて育ちました。
結局、学業にしても仕事にしても、できるようになるためにいちばん大事なのは、人の話をしっかり聞くことだと思います。話を理解することもそうですが、人に対する真摯な姿勢や取り組み方も、そこに含まれていると思うのです。その意味で、親のしつけには感謝しています。
親に怒られた記憶がほとんどなく、手がかからなかった僕ですが、「芸人になりたい」と言ったときは大騒ぎ。まさに「一生分の大迷惑」です(笑)。両親は「最後の最後にそんなことを言われるのなら、小さいときからちょっとずつ迷惑をかけられたほうがよかった」と嘆いていました(笑)。

宇治原 史規(うじはら ふみのり)さんのプロフィール

1976 年大阪府出身。公立の小学校・中学校から大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎を経て現役で京都大学法学部に合格。大学在学中の1996年8月、高校の同級生である菅広文とロザンを結成。『平成教育委員会』(フジテレビ)『クイズプレゼンバラエティーQさま!! 』(テレビ朝日)などの出演をきっかけにインテリ芸人としてブレイクする。コンビ結成以来、活動の中心は舞台。現在、ルミネtheよしもとにて「ロザンのトーク」(隔月)、祇園花月にて「ロザンの日本向上委員会」(隔月)を行っている。情報・バラエティ番組やラジオ番組、単独ライブ、講演でも幅広く活躍中。
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