篠原先生
小1プロブレムとGO/NO-GO(ゴー/ノーゴー)課題
小1プロブレムとGO/NO-GO(ゴー/ノーゴー)課題
わが子が小学校で落ち着いて授業を受けられるかどうか。
たとえ数年先のことでも、だれもが抱く不安ではないでしょうか。今回はそんな不安への処方箋となるお話です。
小1プロブレムとは?
「『小1プロブレム』
東京の公立小24%で小学1年の児童が教室で立ち歩いたり、勝手に出て行ったりして授業が進まない状態が昨年度、東京都の公立小の4分の1で起きていた―――。都教育委員会は12日、こんな調査結果を明らかにした。こうした状況は『小1プロブレム』と呼ばれて各地で問題になっており、都教委の担当者は『1年生の授業が混乱する事態は珍しくないことが裏付けられた』としている。」(2009年11月13日朝日新聞)
こんな記事を目にすると、うちの子の小学校は大丈夫なのかしら、うちの子が小1プロブレムの主役になったりしないかしら、と心配になります。
GO/NO-GO(ゴー/ノーゴー)課題でチェック!
ご心配の方は、お子さんに次のテストをしてみてください。
1)次の●を1、2、3、4、5…と数えながら、一拍拍手してください。
●●●●●●●●●●●
2)次は●と○があります。これも1、2、3、4…と数えながら、今度は●だけ拍手してください。
●●●○●●○●○●○
3)次も1、2、3、4…と数えながら、今度は○だけ拍手します。
○○●○●●○●○●○
これはGO/NO-GO課題といって注意力や抑制力を見る脳科学的なテストです。GOは「する」、NO-GOは「しない」、これを弁別して反応するわけです。
実際やってみるとわかりますが、案外「しない」、止めるのが難しい。
このとき、お子さんの右のこめかみのあたり(下前頭回(かぜんとうかい)という前頭葉(ぜんとうよう)の一部)が活動します。
この部位が行動やこころの動きのブレーキにかかわるわけです。
止める力をアップしよう!
信州大学の寺沢教授らは、40年来、これとよく似たテストを使って幼児から中学生の注意力や抑制力を調べています。
その結果、この課題の成績は低下しているらしいのです。
また、松本短期大学の柳澤教授は幼児に運動プログラムを提供することで、この成績が向上することを見出しています。
今のテスト、お子さんがうまくできないようなら、ポピーで紹介している「柳沢運動プログラム」をがっちりやっていくのも一法です。
また、「ポピっこドリるん」では、GO/NO-GO課題をモチーフにしたドリルをたくさん提供していますから、『ドリるん』をがっちりやるのもいいでしょう。
そして何より必要なのは日常のしつけ。
しっかりいうことが聞けないようなら、目線を合わせちょっと低音でしっかり諭しましょう。
しつけは立派なNO-GOトレーニングです。
ポピー編集部より
出した課題をクリアできたら毎回ほめてあげましょう。
おだてるのではなく、ほめるこれが重要です。
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