親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2017.12.25

子どもが学校でがんばれるために

「グズグズしないの!  早くしなきゃダメでしょ!」……。

多くの家庭で朝から子どもを叱る声が響いています。朝から叱られた子は気持ちが暗くなり、学校でも楽しく過ごせなくなります。授業にも集中できなくなり、学力にも影響が出ます。

朝から明るい気持ちになれるようなサポート法をお伝えします。

朝の時間を幸せに

「早く起きなきゃダメでしょ」 「ごはんをこぼさない!」 「歯磨きしなきゃダメでしょ」……。

今朝、何回、大きな声を出しましたか? すべてお子さんのために、と思っての言葉でしょう。しかし、お子さんを送り出した後、ぐったりしませんでしたか?

これはお子さんも同じです。

朝、家を出るときの心理状態が子どもの一日を決定づけます。朝からおうちの人に叱られた子は暗く沈んだ気持ちで登校することになります。

イライラしているので友だちとトラブルを起こす可能性も高まります。注意力も散漫になっていて、交通事故にあったりケガをしたりする危険性も高まります。授業で問題を出されても考える気にすらなれません。先生の話も耳に入らなくて、大事なことを勉強してもまったく頭に入っていきません。

大人なら、嫌な気分が、対人関係や仕事に影響しないようにすることもできるかもしれません。でも、子どもは、自己コントロール力が弱いので、その気分がイライラや注意散漫に結び付いてしまいます。

ですから、ぜひとも、子どもがよい心理状態で家を出られるようにしてあげてほしいのです。

よい心理状態で家を出た子は、その日一日をよい状態で過ごせます。気持ちが満たされているので友だちにも優しくでき、心のエネルギーが満タンなので勉強でも運動でも積極的にがんばることができます。

一つほめよう

朝から否定的な言い方で叱るようなことはやめて、子どもの気持ちを考えた話し方をしてあげてください。そして、子どもが家を出るときに何か一つほめてあげてください。そのちょっとしたひと言で、子どもは一日を気持ちよくスタートできます。

気持ちよく起こしてあげる

大人だって、自分で起きられない人はけっこういると思います。子どもでは、自分で起きられる子は二人に一人もいないのではないでしょうか。ですから、朝は起こしてあげればいいのです。さらに、いい匂いの漂う朝ごはんが待っているなど、朝の楽しみがあるといいと思います。

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