親野智可等先生の子育て診断テスト

2017.12.07

イライラして叱り過ぎた後は、謝る?

ある日曜日、決めてあった朝の玄関掃除ができていなかったので子どもを叱りました。
イライラしていたので、つい必要以上にきつく叱ってしまいました。
午後になっても、お互い気まずい雰囲気です。
あなたならどうしますか?

【A】「叱り過ぎて、ごめんね」と言う


【B】「これからしっかりやってくれると信じて、今日は許してあげるね」と言う

【C】  特に何もしない

診断結果

【A】「叱り過ぎて、ごめんね」と言う

イライラしていて必要以上に叱ってしまったのですから、そのことを素直に謝ることが大切です。
謝ると沽券にかかわるなどと考える人もいるようですが、それは子どもを見くびりすぎです。
親が自分のイライラをぶつけて必要以上に叱っていることに、多くの子どもは気付きます。
また、その叱り方が適切かどうかということは、どんな子どもにもわかるのです。

ですから、親は素直に謝るべきです。
そうすれば子どものほうも素直になれますし、芽生えかけていた親に対する嫌な感情や不信感を摘み取ることもできます。
それに、自分がいけないときは素直に謝るという見本にもなります。

【B】「これからしっかりやってくれると信じて、今日は許してあげるね」と言う

これは、親としてよくやりがちな対応です。
確かに、これで一応気まずい雰囲気は和らぐでしょう。
でも子どもには、親への嫌な感情や不信感が残ります。
どんなことでも、加害者のほうは忘れても被害者のほうは忘れないものなのです。

【C】特に何もしない

これだと、気まずくて嫌な雰囲気がずっと続きます。
せっかくの日曜日が親のイライラのせいで台無しです。
このようなことが度重なると、親への嫌な感情と不信感がたまっていきます。
子どもの心は間違いなく離れていきます。

解説

感情的に叱ることは、百害あって一利無し
その叱り方が適切かどうかということは、どんな子どもにもわかります。
いちばんいいのは、Aです。

親が自分のイライラをぶつけて必要以上に感情的に叱ることは、子どもにとって百害あって一利なしです。
これは親子関係を破壊する最も大きな原因の一つです。

そうならないために、わたしは『「叱らない」しつけ』という本の中で「叱らないで済むシステム」を提案しました。
そこでわたしは、叱らなくて済むように合理的な工夫をすることの大切さを具体例を挙げながら強調しました。

それと同時に、もう一つ大切なこととして、親がストレスをためないようにすることも強調しました。
親が自分の精神衛生に心がけることは、子育てで最も大切なことの一つです。

でも、それでもついイライラをぶつけて必要以上にきつく叱ってしまうことは大いにあり得ることです。
もしそうしてしまった場合は、選択肢のAのように素直に謝るようにしてください。

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