親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2017.12.25

テレビの見方

「テレビばかり見てしかたがありません」 「毎日何かしら見たいテレビ番組があって、宿題に集中できません」テレビのせいで勉強がはかどらないという話は本当によく聞きます。ところが、テレビの見方について工夫をしている家は意外と少ないのです。そこで、今月はテレビの見方についてお話ししたいと思います。

よい番組は子どもを知的に

テレビは勉強の敵と思っている人が多いと思います。
でも、見方を工夫すれば、子どもに知的な刺激を与え、勉強好きにするうえで大いに役立ちます。
たとえば、生き物のすばらしさを紹介する番組は、わたしのイチオシです。以前に見たハキリアリのエピソードを紹介しましょう。ハキリアリというアリは、木の葉を切って巣に運び、それを肥料にしてキノコを栽培し、そのキノコを食べるそうです。つまり、アリが農業をしているのです。これには驚きました。
こうした番組を見ていると、生き物について知識が増えるのはもちろんですが、自然の不思議さに心を打たれて、もっと知りたくなります。
大河ドラマもいいですね。わたしが歴史好きになったのは大河ドラマの影響が大きいと思います。いちばん熱心に見たのは『太平記』でした。鎌倉時代から南北朝時代を経て室町時代に至るまで、わくわくしながら見たものでした。一年間見ていると、その時代についてかなりくわしくなります。
この他にも、子どもたちが自らの行動を振り返ったり、生き方を考えたりするきっかけになるいい番組がたくさんあります。
大事なのは、よい番組を選んで見ることです。
幸い今は録画機器が発達していますので、おうちの人がいいな、と思ったものを録りためてあげ、見せてあげるのもいいと思います。

ルールを一緒に決める

やはりルールを決めることが大切だと思います。たとえば、見たい番組は計画的に録画してから見るようにする、親も同じように計画的に見るなどです。まずは子どもの言い分を共感的に聞いてあげ、そのうえで親の意見も伝えてください。そして、お互いが納得できるルールをつくりましょう。
 

見終わったあとは親子で感想を

番組を見たらそれで終わりではなく、親子で感想を話し合ったり、図鑑で調べたり、関連する本を読んだりするといいですね。世界遺産を扱った番組で、見たことのない景色や人々の生活にふれるのも楽しいものです。地図帳や地球儀で調べながら見ると記憶に残り、知識がさらに増えますし、興味も関心もますます高まります。


 

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