親野智可等先生の親力診断

2022.02.03

子どもの物を捨てたいとき、どうしますか?

子どもの物を捨てたいとき、あなたならどうしますか?


【A】もともと親のお金で買った物なのだから、いらない物は捨ててもいい

【B】事前に「片づけてない物は捨ててもいい」という約束を親子でしておけば、捨ててもいい

【C】やはり、子どもに聞いてから捨てたほうがいい

診断結果

結果で一喜一憂する必要はありません。じっくり解説を読んで参考にしてみてください。

 

子どもの物は子どもの物です。きちんと確認をとりましょう。

【A】の「もともと親のお金で買った物なのだから、いらない物は捨ててもいい」を選んだ人は…

これは親の一方的な理屈です。

親がこういう理屈を振りかざすと、子どもは「生んでくれと頼んだ覚えはない」という理屈を持ち出すようになります。

【B】の「事前に「片づけてない物は捨ててもいいという約束をしておけば、捨ててもいい」を選んだ人は…

理論的には正しいように見えます。でも、実際にこれをやると、間違いなく親子の信頼関係は崩れます。

子どもが、親に対していい感情を持てなくなるからです。親の大きな愛情に包まれて安らぐどころか、いつもびくびくして過ごすようになります。

【C】の「子どもに聞いてから捨てたほうがいい」を選んだ人は…

親がいらないと思って捨てた物が子どもにとっては大切なものだった、ということはよくあることです。

それに、親子の信頼関係は片づけよりも大切です。

子どもにとっても自分の所有物は 自分そのものです。

人間にとって、所有物と自我は深く関係していて、自分の所有物は自我の延長でもあります。

ひとが自分の物を他人に勝手に使われると頭にくるのも、そこに理由があるわけです。場合によっては、自分の物を勝手に触られたり位置を変えられたりしただけで頭にくることもあります。それらはすべて、自分の自我が不当に侵されたと感じるからで、捨てられたとなれば、なおさらです。

ですから、親が子どもの物を勝手に捨てるというのは、ただ単に物を捨てるという行為に留まらないことを覚えておく必要があります。


つまり、親は片づけてきれいにしてあげたつもりでも、子どもは自分の自我(気持ちや意思)が無視されたと受け取ることになります。とくに、思春期においてはそうでしょう。

実際に、私の知り合いで【B】のような強攻策をとった父親がいました。今、子どもは成人しましたが、実家には、年に一度、父親がいないときを見計らって帰って来るそうです。

(ポピー編集部より)

ポピー子育ておうえん隊では、こちらの記事の他にも親野先生の記事を掲載しているので、合わせてご覧ください。

親野 智可等 (おやの ちから)先生の記事一覧ページ

また、子どもの作品や収納についてのお悩みについては、全家研ポピー教育対話主事・長津芳先や先輩ママにも確認しているので、よければご覧ください。

子どもの作品は収納する前に飾る!ほめて、みとめて、やる気を伸ばす

お絵かき作品をどうしていますか?

  • ポピー公式HPトップ
  • ポピー子育ておうえん隊
  • 幼児向け連動動画
  • 高校入試情報
  • ポピっこアプリ紹介
  • 公益財団法人 日本教材文化研究財団