親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2021.02.02

子どもを伸ばすほめ方&コツ

「子どもをできるだけほめたいと思いつつも、叱ることのほうが多くなりがちです」。長年、子育てについて相談を受けてきてもなくなることのない、悩みの一つです。今月は今一度、子どもをほめることの効果とほめ方のコツについてお話ししたいと思います。

ほめれば、子どもは伸びる

子どもをほめることで、どんな変化や効果があるのでしょうか?
一つは、子どもは言われた瞬間にうれしい気持ちになり、親への信頼感や好感が高まります。自己肯定感が生まれて、何事にも前向きになれるほか、能力以上の結果が出ることもあります。
次に、おうちの人への効果。子どもに信頼されて好かれることで、良好な関係を築きやすくなります。
また、意識的に子どもの良い面に注目し続けることで、日常生活の嫌な場面も前向きに捉えられるようになります。子どもだけでなくパートナーのこともほめれば、家庭の雰囲気がどんどんよくなります。
三つ目が周囲への効果です。自己肯定感のある子どもは、きょうだいや友人にも優しく接することができます。また、穏やかで明るい雰囲気が場の空気をよくすることもあります。
そもそも「がんばったことをほめてもらいたい」というのは、人として極めて自然な感情です。子どもでも大人でもそういう気持ちになりますよね。職場で何かをがんばれば上司にほめてもらいたいし、夫は妻にほめてもらいたいし、妻は夫に「ありがとう」と言ってもらいたいものです。
自己肯定感が高まり、「自分ががんばれば人に喜んでもらえる」という気持ちを持てている子どもは、自分がよいと思ったことをやり続けられるようになります。
たくさんほめてあげましょう。

成長に合わせて! 「ほめ方」のコツ

低学年の子どもには、ちょっと大げさくらいのほめ方でもOK。また、勉強以外で熱中していることなどもほめてあげてください。そして、ほめられると少し照れてしまうのが、高学年の子ども。そんな子には、事実や根拠に基づいてさらっと伝えるのもあり。子どもの価値観を応援してあげましょう。

存在を丸ごと肯定しよう

「一緒にいられて幸せ。大好きだよ」「 生まれてきてくれてありがとう」など、言葉でしっかり伝えることで子どもは愛情を強く実感し、自己肯定感もやる気も高まります。面と向かって伝えるのが恥ずかしい場合は、メールや手紙などでもOK。無条件にほめてあげてください。

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