親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力
勉強は何のため?
先日、「『なぜ勉強しなきゃいけないの?』と子どもに聞かれて、言葉に詰まってしまいました」というお話を聞きました。難しい質問です。しっかり答えられるおうちの人は、どのくらいいるのでしょうか? 学年末のテストを前に疑問を持つお子さんも少なくないでしょう。そこで今月は、こんなときの対応についてお話ししたいと思います。
子どもの心に寄り添って
子どもに、勉強をする意義を聞かれたら、まずは真剣に考えてあげることが大切です。正解はありません。おうちの人の考えを聞かせてあげてください。
その際、さまざまな人の伝記にふれさせるのも良いと思います。過去の偉人や人生の先輩たちは、何のために生き、何のために勉強したのか、それを知ることは子どもにとって良い栄養になります。そして、それをきっかけに、親子で将来の夢について話し合ってみるのも良いでしょう。
ところで、この問いかけは、文字通り勉強する理由が知りたいというより、実は「勉強が楽しくない。
勉強がわからない。助けて」あるいは、「勉強が多すぎて大変!」という子どもの悲鳴だったり、SOSのサインだったりすることもあります。
この場合は、子どもの状況をよく理解してあげて、救いの手を差し伸べてあげることが最優先です。勉強がわからないようなら、おうちの人が教えてあげたり、担任の先生にフォローしてもらえるように頼んだりして、サポートしてあげましょう。
しかし、こうした働きかけをしても、状況がすぐには変わらないことが多いのも事実。そういうときは、勉強には目をつぶるという決断も必要です。その分、勉強以外で子どもが得意なことを伸ばしてあげたり、興味を持ったことに挑戦させてあげたりすることが大切です。それを深めていくことで、自分に自信が持てるようになり、前向きになれます。
興味を持ち、深められるように
子どもには、「お試し」でいいのでいろいろなことに挑戦させてあげましょう。子どもが何かに興味を持ったときが、子どもの世界を広げ、成長させるチャンスです。何でも良いのです。何か一つ、打ち込めるものを見つけられるように後押ししてあげてください。
おうちの人が考える姿を見せよう
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