親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2019.09.14

本好きになる方法

「読書が好きになってほしい」。そう願っているおうちの人は多いと思います。本をよく読む子は語彙が豊かになり、理解力や表現力も伸びます。では、そのためにどうしたらいいのでしょう? 今回は、子どもが読書好きになるきっかけ作りについてお話ししたいと思います。

本にふれる時間をつくろう

教師だったとき、私のクラスでは一年中、毎日、朝8時から8時20分までを読書タイムと決めていました。毎日やっていると、生活リズムとして読書タイムが定着します。すると、「読書タイムだよ」などと言わなくても本を読み始めるようになります。実際、私のクラスでは8時になるとみんな本を読み始めていました。毎日読んでいると、続きを読みたくなるからです。みなさんの家庭においても、たとえ10分でもいいので、毎日同じ時間帯に読書タイムを取ることをお薦めします。
それは子どもだけでなく、おうちの人自身が読書習慣を維持するためにも役立ちます。1日ほんの10 分の読書でも、1年では3650分、つまり60時間にもなります。「塵も積もれば山となる」ということわざのとおり、やがて大きな成果に結び付きます。
しかし、子どもが読書タイムに乗ってこないということもあるでしょう。そういうときは、おうちの人だけでも読書タイムを取ってください。おうちの人が読書をしている姿を見せることで、子どもは読書に興味を持ちます。というのも、身近な大人の姿は、つねに子どもにとってお手本になっているからです。
ぜひ、本の世界の楽しさを味わわせてあげてほしいと思います。たとえば次のような工夫もきっかけにしてみてください。

「本が好きだ」と思い込ませる

子どもが好きな分野の本や図鑑、雑誌を読んでいるときに、「本が好きなんだね」と言ってあげてください。すると、子どもは「自分は本が好きなんだ」と思うようになります。
人生は思い込みで決まります。「自分は本が好きなんだ」という思い込みがあれば、本を手に取る機会は増えます。

読み聞かせはいくつになっても

読書習慣をつけるために、なんと言っても効果があるのは読み聞かせです。本の中には、楽しいお話、不思議な物語、夢のような世界、面白い情報など、子どもがわくわくするものがいっぱい詰まっています。すでに子どもが大きくなっていて、「今さら読み聞かせは無理」と思う人もいるかもしれませんが、そうと決まったわけではありません。本人が嫌がらなければ、トライしてみてください。意外と喜んで受け入れてくれるかもしれません。

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