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2018.11.01

毎日1回は心を込めて抱きしめる。

今回は、全家研ポピー教育対話主事・髙良惠子先生から、子育てのアドバイスをお届けします。「いやだ!」と、部屋中をお母さんから逃げ回っている高学年の男子と、その後ろから、「待って!」と叫びながら笑顔で追いかけている母親の姿がテレビで放映されました。これは、ある小学校で「お家の方に抱きしめてもらいましょう。」という宿題が出されたときのことです。
高学年になると、母親から抱きしめてもらうのは少し恥ずかしいと感じる頃です。

抱きしめられるのが本当に嫌だったら、屋外に逃げるのでしょうが、部屋中を笑いながらぐるぐる逃げ回っているのです。
しばらくこの様子が続きました。ついに、母親が子どもに追いつき「ギュー!」と、抱きしめました。すると、逃げ回っていた男の子は、恥ずかしそうに抱きしめられたのです。久しぶりのことで内心うれしい様子でした。この母子の姿に微笑ましさを感じ、私もうれしくなりました。宿題を出された先生は、高学年になっても、親から抱きしめられることで親の愛情を感じ取ってもらいたいと思われたのですね。すばらしい宿題です。

子どもを抱きしめることでもっと頑張ろうという気持ちが高まり、積み重ねることで何事も意欲的に取り組もむ

・ほめるところ、みとめるところ
・当たり前と思うような小さなことでも、まずほめる
・他人との比較ではなく、子どもの様々な面から、優れたところをほめる
・好きなものに熱中することこそ、よい点とみとめる
・内面的な特性(人柄・性格など)もほめる
・結果だけでなく、経過や努力をほめる
・欠点と思われることも、見方を変えてみとめる
「全家研ポピー 家庭学習の手引き」より

「すごいね、さすが! 毎日、頑張っていたからね。」と、お家の方がその頑張りに共感し、ほめることで、子どもはうれしい気持ちになります。その上、<strong>抱きしめてもらえば、その温もりと愛情を肌で感じて、もっと頑張ろうという気持ちが高まります。この積み重ねが自己肯定感(私は大切な存在、やればできるという感覚)を高め、何事にも意欲的に取り組むようになります。</strong>
お家の方からほめて・みとめて・抱きしめられた経験があることで、子どもは自分の居場所を見つけることでしょう。
子どもが困った時や迷った時に、おうちの方が心の居場所となりますね。思春期になれば、悩みも深く大きくなるでしょう。
そんな時、<em>自分を温かく見守ってくれたお家の方の愛情が心の支えになり、多少の困難や逆境があっても、へこたれずに生きていく力を身に付けていきます。</em>
「子どもの頃、家族との愛情や絆(きずな)を強く感じていた人ほど、社会を生き抜くために必要な資質・能力が高い。」
との調査結果が公表されました。※「子どもの頃の体験が育む力とその成果に関する調査研究」平成29年4月、国立青少年教育振興機構

忙しくても最低毎日1回は心を込めて抱きしめる

子どもの存在そのものを無条件に抱きしめましょう。「仕事をしているので、そんな時間はないわ。」「忙しくて・・」
の声が聞こえてきそうですが、抱きしめることにそう時間はかからないと思います。気持ちに余裕を持てば、お子さんを抱きしめることができますね。お子さんへの声かけと同時に抱きしめてみましょう。笑顔が返ってくること間違いなしです。

例えば、
・朝の起床時に、「おはよう、元気に起きたね。」と同時にギュー
・登園・登校時に、「行ってらっしゃい、車に気を付けてね。」と同時にギュー
・迎える時に、「おかえりなさい、楽しかった?」と同時にギュー
・寝る時に、「おやすみなさい、ぐっすり眠ってね。」と同時にギュー

これで4回チャンスはありますが、どこか1回でも心を込めて抱きしめられたらいいですね。

さあ、今日から、お子さんを「ギュー!」と抱きしめてみませんか。

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