親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2018.10.01

きょうだいゲンカの対応法

子どもが二人以上いると必ず起きる“きょうだいゲンカ”。さっきまで仲良く遊んでいたのに、突然、乱暴な言葉が飛び交ったり、泣き声が聞こえてきたり……。子どもが大きくなっても収まることはなく、より激しくなった、など、おうちの人の悩みもなくなることがありません。今回はきょうだいゲンカの対応について、お話ししましょう。

叱るより言い分を 聞いてあげましょう

親としては、きょうだいゲンカは悩みの種ですよね。
仕事や家事で疲れているところに、子ども同士のケンカを見せられては、休むどころではありません。でも、子どもはきょうだいゲンカで多くのものを学ぶというのも事実です。たとえば、「意見が対立したときどうするか」 「仲直りするにはどうするか」など、学びにつながる経験も詰まっていますから、多少は見守る部分があってもいいと思います。とは言っても、度が過ぎてはいけません。ケガにつながる暴力はすぐに止めてください。
大事なのは、きょうだいゲンカが起きたとき、怒ったり注意したりするのではなく、お互いの言い分をたっぷり聞いてあげることです。話を聞くときは、「うん、うん」と受容的に、「そうだよね」と共感的に聞いてあげてください。受容と共感を心がけていれば、子どもはだんだん変わっていきます。気持ちが満たされて、自分の存在に対する自信と、他者への信頼の両方が育つからです。
そうすれば、親の愛情に対して確信をもつことができます。そして、それが自分を取り巻くすべてに対する基本的な信頼感につながっていきます。当然、きょうだいの仲を良くすることにもつながっていくのです。

仲良しの写真で良いイメージを

二人で遊んでいる、笑顔で肩を組んでいる、など、きょうだいが仲良く写っている写真を目につくところに飾っておくのもオススメです。人間は、無意識のうちに情報を集めて意味づけています。つまり、こういう写真を見ているうちに、「ぼくたちは仲が良いんだ」「良いきょうだいなんだ」という認識が育つのです。写真が無言のメッセージを発し続けて、きょうだいの仲について良いイメージを持たせてくれます。

きょうだいで少し離れた祖父母の家に

積極的な方法としては、きょうだいが協力しなければならない状況を作り出すという方法もあります。たとえば、二人だけで遠くの祖父母の家に泊まりに行くなどです。祖父母といえども家とは勝手が違うので、きょうだいがお互いのやさしさ、頼もしさを実感できるようになります。

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