親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2018.08.01

片付けの工夫

毎日毎日、何度言ってもできないのが「片付け」。部屋の中は足の踏み場もないくらいにものが散らかっていて、勉強机の上はおもちゃ箱をひっくり返したよう……。小学生の子どもを持つおうちの方、共通の悩みです。そこで、今月は片付けの工夫についてお話しします。ぜひ、夏休みに取り組んでみてください。

1日5分の片付けタイム

片付けや整理整頓が上手な人は、あえて時間を取らなくても自然にできますが、苦手な人は意識して時間を取るほかありません。そして、時間を取れば誰でもそれなりに片付きます。
わたしが教師だったとき、帰りの会で毎日1分間の片付けタイムを取っていました。この1分間で、子どもたちは机の中のゴミやいらないものを捨てたり、持ち帰るべきものをカバンの中にしまったりします。また、バラバラになっているものをそろえたり、使いやすいように並べ替えたりします。
自分でうまくできない子は、ほかの子に手伝ってもらうようにしました。苦手な子に「人に頼らず自分で全部やりなさい」などと言っても、いつまでもできなくて、結局こちらがイライラするだけです。そういう事態はあらかじめ避けたほうが賢明です。それに、手伝ってもらって一緒にやっている過程で、やり方を覚えることができます。上手な子がコツを伝授してくれるのでこちらも大助かりでした。
わたしは、これを家でもやるといいと思います。親子で一緒にやって、触れ合いを楽しみながらやり方を教えてもいいですし、簡単に片付けられる工夫をおうちの人が主導で進めてあげればよいと思います。苦手な子に自主的にやらせようと思っても無理ですから。いろいろ工夫をすれば確実に片付けやすくなりますので、ご家庭であれば、ぜひ1日5分、時間を取ってほしいと思います。

おうちの人も一緒に

何から手を付けていいのかわからない、という子どもも少なくありません。まずは、親子で一緒に片付けをして、ノウハウを教えてあげましょう。そして、片付けができたら「よくできたね」と必ずほめてあげてください。しっかり手助けをしてしっかりほめる。この実践で、子どもは片付けが好きになっていくはずです。

便利! ワンタッチ収納

ある家庭で見た工夫です。子どものベッドの下のスペースに、キャスター付きの大きな板がありました。その板に付いている取っ手を引っ張ると、ベッドの下から出てきます。そして、板の上には収納用のかごが載っていて、そこにいろいろなものが入れられるのです。市販のキャスター付き収納ボックスを使うのも便利です。

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