辰巳渚さんの 親だから伝えたい 話しておきたい 子どもへのアドバイス

2018.06.26

忘れ物が多いとき

朝、家を出て行っても、必ず一度は戻ってきて「体操服を忘れた!」などとあわてている。通知表には、「忘れ物が多いです。家庭でもなくなるように取り組んでください」と書いてる……。忘れ物は、どうしたらなくせるのでしょうか。「何度注意しても直らないから、どうしようもないのかも」とあきらめている人も多いかもしれませんね。ただ、大人になってからの忘れ物は、社会生活では決定的な事態にもなりかねないため、子どものうちから、少しでも減らすための習慣を教えておきたいものです。ちょっとした習慣が、10の忘れ物のうち7までは減らせるかもしれません。家を出る前や夜寝る前に持ち物を確認するなど、親が日常でやっている習慣があれば教えてあげてください。旅行などに出かけるときには、一緒に準備をしながら「こういうものは、忘れがちだから気をつけて」と具体的に教えましょう。小さな積み重ねが、習慣をつくります。

三択シミュレーション こんなときどうする?

日常的なシーンをもとに、親の声かけについて考えてみましょう。

こんなときあなたならどう言いますか?

シーンを思いうかべて答えてください。

宿題や提出物、持ち物をよく忘れる子にどう注意したらいいの?

1 忘れ物したらだめでしょ

2 体操服が見つからないなら、

  後で届けてあげるから

3 体操服は持ったの?

辰巳さんからのアドバイス

それぞれの選択肢に対する辰巳さんからのアドバイスを紹介します。

今まで自分では意識していなかった子どもへの接し方や、親として気をつけたいポイントが見えてきます。

「正解」を求めるのではなく、「気づき」の参考にしてください。

1 忘れ物したらだめでしょ 【△】

忘れ物が多い子の中には、忘れ物でほんとうに困ったことがない子もいるかもしれません。「先生にごめんなさいを言えば、許してもらえる」「お母さんがなんとかしてくれる」などと、どこかで思っているのでは? そういう場合、ダメだということを伝えるのはいいのですが、
それ以上に、「なぜダメなのか」を教えられるかどうかが大事です。

2 体操服が見つからないなら、あとで届けてあげるから【×】

親がフォローをしてしまっては、「忘れ物をしたら困る」と身をもって学ぶことができません。「見つからないなら、先生に正直に言って謝りなさい。そして、帰ってからゆっくり探して」と言える親でいてください。

3 体操服は持ったの?【○】

「~は持ったの?」「持ったよ!」という会話は、朝、どれだけの親子のあいだで交わされていることでしょう。それでも、家を出る前の、この親の一言は「出かける前に、持ち物について振り返る」という習慣をつくるために、ほんとうに大切です。「うるさい」「わかってる」と言われても、子どもが親元にいる限りは続けてもいい声かけです。

辰巳さんからの宿題:ディベート(討論)してみよう

親子で「忘れ物はしてもいいか?」というテーマに対して、「A してはいけない/B してもなんとかなる」のどちらかを選び、そう考えた理由を説明し合いましょう。より「なるほど!」度の高かった説明をしたほうが「勝ち」です。

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