親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力
子どもの交通安全のために
新しい環境に慣れ始めると、子どもたちの行動範囲もぐっと広がってきます。
子どもが親と離れて行動する時間は想像以上に多くなり、それとともに親の心配事も増えてきます。
子どもを交通事故から守るために、日ごろから親がすべき対策を紹介しましょう。
親の愛情を実感できるように
子どもは「自分は大事にされている」と感じると、自分のことを大切にしようと考えるようになります。そういう子は、横断歩道のない道路で「ここで渡ったほうが早い」と思っても、「危険だからやめておこう」と安全を優先します。
逆に、愛情を感じていない子どもは「心配をかけて振り向かせたい」という意識が働き、自ら危険なほうを選ぶことすらあり得ます。
子どもの中には、「自分は愛されている。大切に思われている」という実感をしっかり持てている子とそうでない子がいて、この違いが、いざというときの判断に影響を及ぼします。
子どもが親の愛情を実感できるようにするためには、できないことを叱るのをやめ、できている部分を見つけてほめることです。苦手でできないことは、手伝ったりやってあげたりしてください。
「やってあげると自立できない」という説は、発達心理学者の間では既に否定され、「親が適度にやってあげたほうが自立できる」という説が常識になっています。
一緒に笑ったりハグしたりするなどのスキンシップも増やしましょう。
「生まれてくれてありがとう」 「あなたがいてくれてうれしい」など、その子の存在を丸ごと肯定する言葉をたくさん贈ってあげましょう。
登下校時の持ち物や服装に気を配る
まず徹底したいのが、荷物を両手に持たせないことです。転んだときに大けがにつながるからです。
また、帽子など風で飛ばされる可能性のあるものには、ひもを付けてあげてください。
親子で交通安全について話し合いましょう
おうちの人がこれまでに経験した“ヒヤリ・ハット体験”を話し、その対策を親子で話し合ってみてください。
親の体験は、まるで自分自身の経験のように感じるものです。そこから安全の大切さを教えてあげてください。
そして、こうした注意事項は、親自身も日ごろから守ることが肝心です。子どもは親をよく観察していますよ。
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