辰巳渚さんの 親だから伝えたい 話しておきたい 子どもへのアドバイス

2018.03.06

現実的ではない願いごとを口にするとき

「もっと大きな家に住みたいな」「ペットが飼えたらいいのに」「〇〇くんみたいにハワイに行きたい」……。子どもが、夢のような願いを口にしたとき、どうしているでしょうか。親としては、かなえてやれない自分を責める気持ちになることもあるでしょう。子どもが現実的ではない願いをもつのは、悪いことではありません。現実の足りない点に気づき、これからかなえたいことを見つけ、その目標に向かって努力することで、人生はより豊かなものになるからです。子どもが願いごとを口にするときの様子をちょっと気にしてみましょう。素直な憧れの気持ちで言っているようなら、親もいっしょに憧れの生活をおしゃべりしあうのがいいでしょう。現実への不満から口にしているようなら、その不満がどこから来ているのか考えてみましょう。家のなかに居場所がないから「広い家に住みたい」と言っているなど、子どもからの大事なメッセージかもしれません。

三択シミュレーション こんなときどうする?

日常的なシーンをもとに、親の声かけについて考えてみましょう。

こんなときあなたならどう言いますか?

シーンを思いうかべて答えてください。

ペット(犬や猫)を飼いたいと言い出したら、どう話すべき?(ペットを飼うのは難しい状況)

1 ペットを飼ったら、何をしたいの?

2 いい子にしてたらね

3 うちでは飼えないけど、大人になったら犬を飼える家を建てられるといいね!

辰巳さんからのアドバイス

それぞれの選択肢に対する辰巳さんからのアドバイスを紹介します。

今まで自分では意識していなかった子どもへの接し方や、親として気をつけたいポイントが見えてきます。

「正解」を求めるのではなく、「気づき」の参考にしてください。

1 ペットを飼ったら、何をしたいの?

「なぜそうしたいのか」と聞いても、子ども自身が自分の願いの本質をわかっていないことは多いものです。「学校から帰ったら、一緒に遊びたい」と言うなら、遊び相手がいなくてさびしいのかも。「夜、一緒に寝たい」というなら、一人で寝るのがさびしいのかも。たとえば、夜寝る前にベッドで少しおしゃべりタイムを持つなどしてみましょう。

2 いい子にしてたらね

「NO」を伝えにくくて、交換条件を出して先延ばしにしたくなるのは親の心理ですね。けれども子どもは親がごまかしていることを察知します。また、本気で信じて努力したのに親が約束を守ってくれなければ、子どもはがっかりするでしょう。「そのうちね」「大きくなったらね」も、あまりおすすめできません。

3 うちでは飼えないけど、大人になったら犬を飼える家を建てられるといいね!

ペットを飼えないことを伝えた上で、親子で夢や想像を楽しんではいかがでしょうか。なぜなら、子ども時代の願いは、よくも悪くも、大人になってからの目標になるからです。今の足りなさを「不満」として否定するのではなく、大人になって自分の力でかなえる「夢」として肯定してあげてください。「そうしたら、お母さんも一緒に住まわせてもらおう!」など冗談も交えながら。

辰巳さんからの宿題:親は自分の子どもの頃の話をしてみて

自分が子どもの頃に願っていたことを、子どもに教えてあげてください。「おしゃれな洋服が着たかった」「都会に住みたかった」「お母さんが若くて美人だといいなと思っていた」など。その願いについて、子どもに意見を聞いてみましょう。

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