辰巳渚さんの 親だから伝えたい 話しておきたい 子どもへのアドバイス

2017.12.27

子どもの服装が気になるとき

親が出したものを素直に着ていた幼いころと違って、子どもが自分で着るものを選ぶようになると、服装が気になることはありませんか。「この寒いのに、半袖を着るの?」「ミニスカートなら、タイツをはいてほしいのに」……。あるいは、私服でも制服でもそうですが、しわくちゃのまま着ていたり、襟元や袖口が汚れたまま何日も着ていたり……。

「着替えたら?」と言っても「これがいいの」、「洗濯機に入れなさい」と言っても「汚れていないよ」、となかなか言うことをきかないものですね。

装いは、自分の個性を表現するものなので自由でいいわけですが、その自由を楽しむためにも、自分が人からどう見られているかを相手の目線で考えるのは大切なこと。そのための最低限のポイントを教えるのは親の役目です。うるさがられても、すぐに直せなくても、気になったら言い続けましょう。思春期になる前が勝負です。

三択シミュレーション こんなときどうする?

日常的なシーンをもとに、親の声かけについて考えてみましょう。

こんなときあなたならどう言いますか?

シーンを思いうかべて答えてください。

朝、家を出ようとするときに、服装や身だしなみがだらしないと感じたらどう声をかける?

1 着替えていきなさい

2 襟元が汚れているよ

3 そのかっこうで行くの?

辰巳さんからのアドバイス

それぞれの選択肢に対する辰巳さんからのアドバイスを紹介します。

今まで自分では意識していなかった子どもへの接し方や、親として気をつけたいポイントが見えてきます。

「正解」を求めるのではなく、「気づき」の参考にしてください。

1 着替えていきなさい

急いでいる朝の時間は、「今度から気をつけてね」で済ませたくなりますが、親から見て問題ありだと思えば、着替えさせることもあっていいのではないでしょうか。服装は、そのくらい大切なことなのだと伝わります。何度か同じ場面をくり返すうちに、着替えさせられるよりは自分で気をつけようと思ってくれるでしょう。

2 襟元が汚れているよ

どこがどうダメなのか具体的に教えましょう。本人はわからないから着ているのです。「襟の汚れが見えるから、他の服にしたら?」「今日、帰ったら洗濯機に入れてね」など対処も教えてみてください。「上着にホコリがついているよ。ブラシをかけていきなさい」、「スカートがしわくちゃだよ。アイロンをかけるか、着替えなさい」、「シャツがはみ出しているよ。ズボンにしっかり入れなさい」など。

3 そのかっこうで行くの?

「そのかっこうじゃ、恥ずかしいよ」「だらしないよ」なども含めて、「NGな服装だよ」と伝える言葉は、お互いに不愉快になるだけなので、言いすぎはよくないです。けれど、聞く耳を持たないようでも、言葉はちゃんと聞こえています。その日に、「先生からも同じことを言われた」「電車の中でおばさんにじろじろ見られた」など、自分なりに納得する出来事に出合うかもしれません。親は言うべきだと思ったら、言えばいいのです。

辰巳さんからの宿題:服装について話し合おう

おうちの人の服装についても、子どもの意見を聞いてみましょう。意外に、自分が子どもに伝えたいことを子どもの側から言われるかもしれません。的確な指摘なら「そうね」と耳を傾け、ちょっとずれた指摘なら一緒に笑いながらもチェックすべき点を伝えればいいですね。
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