親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2017.12.25

次年度への弾みをつけましょう

学年末になると子どもたちは、学校からいろいろな物を持ち帰ります。その中に絵や工作、作文などもあると思います。すると、おうちの方から「せっかくの作品だから取っておいてあげたいけれど、場所もないのでどうしたらいいでしょう」という相談が多数寄せられます。今回は、こうした作品などの活用の仕方についてお話ししましょう。
 

がんばった証(あかし)を価値付けてあげましょう

教師時代に、すごい光景を見たことがあります。
ランドセルを背負って、両手に荷物を持って、首に荷物を掛けて、腰に荷物を巻いて歩いている子がいました。おまけに、ランドセルのフックにもいろいろな物が掛かっていて、その掛かっている物にもまた何かを掛けてありました。5年生くらいの子でしたが、これだけの物をどうやって一度に持てるようにしたかを、得々としゃべっていました。
ところで、みなさんのお子さんも、学年末にいろいろな物を持ち帰ってくると思います。これらを使って、子どものやる気を引き出してあげましょう。
例えば、図工でかいた絵。まず、その絵のいいところや工夫の見られるところを、ほめてあげてください。そして、子どもの絵には、いろいろなお話が込められていることが多いので、それを引き出してあげてください。絵に自信がなかった子でも、何か一ついい点を見つけてあげることで、もしかしたらうまいのかな、と思うようになります。子どもが持ち帰った物をそのまましまったり捨てたりしてしまうのではなく、きちんと価値付けてあげることが大切です。それが、次の年のやる気につながるのです。
どうしても、処分しなくてはならない場合は、写真を撮ったりデジタルデータにしたりしておくといいでしょう。
 

ノートやドリルはがんばったところを探す

授業で使ったノートやポピー、ドリル類などは、一緒にめくりながらがんばったところを探してください。ノートの中で子どもがたくさん書いているところ、字が丁寧に書いてあるところ、丸がいっぱいついているところ、などがそうです。子どもも、その勉強でがんばったときのことを、もう一度思い出すことができます。


 

持ち帰った物で、1年を振り返りましょう

持ち帰った絵や作文などをもとに話に花が咲くようにしてあげるといいでしょう。子どもの話を聞くとだんだん面白く見えてきます。また、がんばったことがかいてあれば、がんばって偉かったねと言ってあげてください。楽しい振り返りの時間を持つことが、来年への意欲につながります。


 

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