親野智可等先生の子育て診断テスト
宿題をさせますか?それとも、遊ばせますか?
4年生の我が子は、体を動かして友だちと元気に外で遊ぶことが大好きです。 |
【A】先生の言う通りなので、帰ったら、宿題と次の日の支度の両方をすぐやらせるようにする
【B】 次の日の支度まで全部やるのは大変だけれど、せめて宿題だけはすぐにやらせるようにする
【C】 宿題は時間がかかるので、せめて次の日の支度をやらせてから遊ばせるようにする
【D】 今まで通り先に遊んで帰ってきてから宿題と支度をさせる
診断結果
【A】先生の言う通りなので、帰ったら、宿題と次の日の支度の両方をすぐやらせるようにする
外で友だちと元気に遊ぶのが大好きということは、とてもすばらしいことです。 その子は、それによって心が解放され、生きる喜びを味わっているのです。 また、人間関係の面でもとても大切なことを学んでいるはずです。 こういう時間は、子どもの健全な発達にとってなくてはならないものです。 4年生の子が学校から帰ってきて、宿題と次の日の支度を全て終わってから遊ぶということになると、こういう時間がかなり削られることになってしまいます。 |
【B】次の日の支度まで全部やるのは大変だけれど、せめて宿題だけはすぐにやらせるようにする
せめて宿題だけとはいっても、 遊ぶ時間が減るのに変わりはありません。 |
【C】宿題は時間がかかるので、せめて次の日の支度をやらせてから遊ばせるようにする
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【D】 今まで通り先に遊んで帰ってきてから宿題と支度をさせる
たっぷり遊んで帰ってきてから、宿題と次の日の支度をすればいいのです。
たっぷり遊んでからの方が、集中もしやすいものです。
夕食前の時間に集中して取り組む、などと決めておけばいいのです。
遊びの中で学んだものは、大人の目になかなか見えてきませんが、
実はすごく大切なことを学んでいるのです。
解説
友だちと遊ぶ時間は勉強時間と同じくらい大切
友だちと遊ぶ時間は勉強時間と同じくらい大切です。
日が暮れてしまってからでは、子どもは友だちと遊ぶことができません。
いちばんいいのはDです。
今の子どもたちは、子ども同士で楽しく遊ぶ時間がとても少ないと思います。
ところが、これこそが子どもの成長にとっては欠かすことのできない非常に大切な時間なのです。
そこで、子どもたちは人生にとっていちばん大切なことを学んでいるのです。
人間関係の作り方、調整の仕方、自己主張の仕方、相手の要求の扱い方、妥協の仕方などを学びます。
威張り方、従い方、媚び方も学びます。
社会で生きていくためのいろいろな知恵を学ぶのです。
まさに、児童精神科医の佐々木正美氏が、著書『子どもへのまなざし』の中で言うように、子どもたちは”育ち合う“のです。
そして、このようなことは大人の目を意識しなくていい時間の中でこそ本当に可能になるのです。
授業や塾やスポーツ少年団や各種のイベントなどの、大人に管理された時間にもそれなりの意味はあります。
でも、そこで得られないものを、全く自由な時間の中で子どもたちは得ることができるのです。
今、そのような時間が絶対的に不足しています。
それが、いろいろな問題の原因にもなっています。
各家庭で、このような時間を少しでも増やしていってほしいと思います。
最後にひとつ付け加えておきます。
宿題も次の日の支度も全てやってから、すっきりと遊びたいという子もいます。
それはそれで立派なことなのですから、それでいいのです。
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