親野智可等先生の子育て診断テスト

2017.12.19

左利きの子をどうしますか?

親戚同士で食事をしたとき、我が子の利き手について、父方のおじさんにこう言われました。

「おや、○○ちゃんは左手でお箸を持つんだね。
これから右手で持てるように変えていった方がいいよ。
字も右手の方が書きやすいし、はさみも右手の方が使いやすいし、右利きの方がいろいろ便利だよ。
左利きだとハンディキャップになるよ。
まだ1年生なんだから、今からなら直せるからね。
とりあえず、お箸だけでも右手で持てるようにしていったら?」

さて、あなたならどうしますか?

【A】 これからは、左手で持つのは禁止して、右利きにさせる


【B】 いきなりは無理だから、右手と左手を交代に使って慣れさせて、だんだん右利きにさせる

【C】 右手と左手を交代に使わせて、両手利きにさせる

【D】 左利きのままでいいので、右手で持たせる練習はしない

診断結果

【A】これからは、左手で持つのは禁止して、右利きにさせる

こんなことは絶対にしてはいけません。
そもそも右利き左利きというのは先天的に決まっているのです。
それを無理矢理変えようとしてもうまくいくはずがありません。
左利きに生まれた子は左利きのまま伸ばしてやることで、能力が開花するのです。
左利きの子に右手でやらせること自体が、大変なハンディキャップです。

【B】いきなりは無理だから、右手と左手を交代に使って慣れさせて、だんだん右利きにさせる

少しずつ変えていくといっても、簡単なことではありません。
その過程で、多くの人たちがうまくできないことに悩んできました。
左利きである自分を嘆いたり、うまく右手が使えないことで自信をなくしたり、コンプレックスを感じたりしてきたのです。
なかなか直らないといって親によく叱られ、大人になってもトラウマを抱えている人たちもいるのです。

【C】右手と左手を交代に使わせて、両手利きにさせる

これは一見いいようですが、よく考えると問題があります。
もちろん両手利きになれればとても便利ですし、この選択肢には特に問題がないように見えます。
でも、そもそも、なぜ、左利きの人だけが両手利きにならなければならないのでしょうか?
右利きの人は両手利きになる必要がないのに。
そこには、やはり、左利きのままではいけないという価値観があるのです。
子どもは敏感ですから、そういうことはすぐに理解します。

【D】 左利きのままでいいので、右手で持たせる練習はしない

生まれつき左利きの人は、そのまま左利きを伸ばすのがいちばんいいのです。
それは、右利きの人が右利きを伸ばすのがいちばんいいのと同じです。
それでこそ、自分の能力を十分伸ばすことができるのです。
そして、左利きということに、なんのコンプレックスも持たなくて済むのです。

解説

自分自身の能力を伸ばすことがいちばん
左利きの子は左利きであることを伸ばしてやるべきです。
いちばんいいのは、Dです。

今は、以前に比べて左利き用の物がたくさん出回っています。
ですから、左利きの人が生活していく上での不便さがかなり減ってきています。
無理に右利きにして余分な苦労をする方が、よほど大変です。

わたしは、今、「かなり減ってきています」と書きました。
それはつまり、まだまだ完全ではないということでもあります。
例えば、駅の自動改札に歩きながら左手で切符を入れるのは大変ですよね。
自動販売機も右利き用にできています。

これは、人口の1割と言われている左利きの人たちの人権が十分配慮されていないということなのです。
それでも、私は左利きの人は左利きでいくべきだと思います。
そして、もっと人権を主張して、左利きの人も右利きの人も同じように便利に暮らせる社会にしていくといいと思います。

それが、少数派の人たちにも配慮できる社会を作ることにつながるのです。
つまり、真のユニバーサル社会の実現につながるのです。
世の中は少しずつ進歩していますが、いまだに建物の入り口に段差を作ったり、点字ブロックの上に自転車を止めたりという現実もあります。

少数派とはいっても人口の1割もいる左利きの人たちに、ぜひがんばってもらいたいと思います。
それにしても、これに関して行政の動きが全くないのも不思議です。

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