親野智可等先生の子育て診断テスト
もめごとの真相に迫るための話の聞き方とは?
小学4年生の長男と1年生の次男がけんかをしました。 |
【A】 二人一緒に話を聞き、その場で食い違うところについて問いただす
【B】 二人一緒に話を聞き、その後で、食い違うところについて別々に問いただす
【C】 別々に話を聞き、その後で二人一緒にして食い違うところについて問いただす
【D】 別々に話を聞き、食い違うところについてまた別々に問いただす。これを真相がわかるまで続ける
診断結果
【A】二人一緒に話を聞き、その場で食い違うところについて問いただす
これでは、お互い自分に都合のいいことを言い合うだけになると思います。
しかも、見ていた人がいないので、それぞれの主張は平行線のままで終わります。
これでは真相に迫ることはできません。
あまりにも工夫のない方法だと思います。
【B】二人一緒に話を聞き、その後で、食い違うところについて別々に問いただす
最初に二人一緒のところで話を聞いてしまうと、お互い相手の出方がわかってしまいます。
子どもは、それに合わせてうまく予防線を張ってきます。
ですから、その後で別々に話を聞いてもなかなか真相には迫れません。
【C】別々に話を聞き、その後で二人一緒にして食い違うところについて問いただす
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【D】 別々に話を聞き、食い違うところについてまた別々に問いただす。これを真相がわかるまで続ける
このように別々に話を聞いていく中で矛盾点が出てきて、真相に迫れることもあります。
でも、ずっと平行線のままということもあり得ます。
やはり、一度は二人一緒に話を聞くことが必要です。
解説
冷静になって、しっかりと手順を考えましょう
まず別々に話を聞き、その後、一緒に話を聞くことで矛盾点が見えてきます。
いちばんいいのは、Cです。
子ども同士のもめごとについて真相を知りたいとき、大人はまず冷静になる必要があります。
一つには、冷静になることで、どのような聞き方をしていくべきかという手順を考えることができるからです。
うまく聞いていけばかなりのことがわかります。
でも、手順を間違えると、わかり得たはずのことまでわからなくなってしまいます。
というのも、どの子も自分の側からしか物事を見ていないからです。
それに、子どもは子どもなりに自分を守ろうとして、自分に都合のいいことを言うからです。
冷静になることの良さの二つ目は、感情的な対応を防ぐことができるということです。
感情的になってしまうと、真相が見えにくくなってしまいます。
さらに、必要以上に子どもを傷つけてしまうことにもなりかねません。
もめごとの原因をしっかりつかんだ上で、どちらも納得できるような指導をしてやることが大切です。
それができれば、子どもたちも心から和解し恨みも残りません。
そして、親の権威も自然に高まります。
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