親野智可等先生の子育て診断テスト
姉妹に当たりくじが 一枚だけのとき、どうする?
ある日、小学4年生と2年生の姉妹を連れて、スーパーの開店セールに行きました。 |
【A】 「お姉ちゃんなんだから、がまんしなさい」と言って、妹に乗せてやる
【B】 ジャンケンで決めさせる
【C】 このごろ勉強や家の仕事をがんばっているお姉ちゃんに乗せてやる
【D】 ほかの子に譲る
診断結果
【A】「お姉ちゃんなんだから、がまんしなさい」と言って、妹に乗せてやる
お姉ちゃんだから我慢させるというのは、公平ではありません。
親は当然と思ってこのようなことをやりがちですが、当の本人はほとんどの場合、納得していないものです。
親によくこう言われて育った人たちは、みなそれが嫌だったと口々に言います。
これは、「わたしはお姉ちゃんだから譲ってやろう」という自然な気持ちの芽生えをかえって損なうものです。
【B】ジャンケンで決めさせる
こういうときは、ジャンケンがいちばんです。
なぜなら、公平だからです。
ジャンケンに負けたなら諦めがつくというものです。
たとえそのときは泣いたとしても、恨みが残ることはありません。
【C】このごろ勉強や家の仕事をがんばっているお姉ちゃんに乗せてやる
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【D】 ほかの子に譲る
AやCよりは、よほどいいでしょう。
これなら、不満が姉または妹に向けられることはありませんから。
解説
お姉ちゃんらしく振る舞わせるには、どうしたらよいか
子どもは不公平にとても敏感です。
いちばんいいのはBです。
親が、姉は姉らしくなってほしい、妹に優しく寛容に振る舞ってほしいと思う気持ちはわかります。
でも、「お姉ちゃんなんだから○○しなさい」という言い方は逆効果です。
これを言われ続けると、まったくその反対になる可能性があります。
それよりも、普段から機会をとらえて「さすがお姉ちゃんだね」とか「お姉ちゃんは優しいね」などと褒めるようにすることが大切です。
姉がいるところで、妹に向かって「優しいお姉ちゃんでよかったね」と言うのも効果があります。
このようにしていれば、自然に妹思いの姉になるのです。
まずは、子どものほんの少しのいい表れをとらえて褒めることです。
これがしつけの正しい順番です。
多くの親は、まず命令が先になってしまっています。
順番を変えればしつけはうまくいくのです。
これは、すべてのしつけに当てはまるもので、「しつけのコツ」と言っていいものです。
この「しつけのコツ」はとても重要なので、もう一度言います。
「まずは、子どものほんの少しのいい表れをとらえて褒めることです。
これがしつけの正しい順番です」。
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