篠原先生

2017.12.14

親戚と脳のクセ

「なくて七癖」というように、自分では気づかなかったり、変えにくいものがクセですよね。
人の気質も変わりにくいものなので、たとえてみれば脳のクセ。
今回はそのクセのお話です。

脳科学では、遺伝的な影響が強く変わりにくいものを気質、後天的で変わりうるものを性格、と考える立場があります。
下の三つの表は、気質(脳のクセ)を知るためのチェックリストです。

Aタイプ
● 新しいショップや商品がすごく気になる
● 規則や常識にとらわれるのはキライだ
● この1年でマイブームが3回以上あった
● 混んでいる道をグズグズ歩いている人がいるとムカつく
● 携帯のメールはすぐに返信しないと気持ちが悪い
● ヘアスタイルはすぐに変えるほうだ
● お金は貯めるより使うためにあると思う
● カライものが好きだ
Bタイプ
● ぐっすり寝ても朝まで疲れが残り、やる気が出ない
● 周囲に似合うといわれる服や髪型を選ぶ
● 男は経済力や安定性が大事だと思う
● 休日は出かけるのがおっくうで、家にいることが多い
● 人に頼まれるとイヤだといえず、つい引き受けてしまう
● いつも緊張したり、不安になったりしている
● 人見知りするほうだと思う
● 痛みに敏感だ
Cタイプ
● 人にプレゼントしたり、喜ばせたりするのが好きだ
● 悩み事は一人で抱え込まず、人に相談する
● キレて物を投げたことが実はある
● 人にほめられることが大好きで、とても嬉しい
● 誕生日やクリスマスに一人は寂しいから、誰かを誘う
● テレビドラマで涙が出たり、心臓がドキドキしたりする
● 人の誘いはなるべく断らない
● 甘いものが好きだ

刺激好き

Aのチェックリストで5個以上○がつくようなら、新奇探索傾向が強いと考えられます。
「行動のアクセル」と呼ばれるドーパミン系の働きが過剰なために、新しいことが大好きで、次々と興味が移り変わります。
好奇心旺盛で流行に敏感ですが、飽きるのも早く、いつも現状に満足できません。

リスク嫌い

Bで○が5個以上つくと、「脳の安定装置」といわれるセロとニン系の働きが強すぎたり、逆に弱すぎるために、慣れていることや知っている人を好み、リスクを避けようとします。
リスクを避けようとするあまり「イヤイヤ思考」に陥り、気持ちが堂々めぐりをしてしまうことも多くなります。

甘えん坊

Cで5個以上○がつくようなら、脳の覚醒水準を決めるノルアドレナリン系の神経の活動が変化しやすく、気分の浮き沈みが激しくなったりします。
また、ノルアドレナリンが急に増えると、強い緊張や怒りにつながるので、何かのきっかけで突然キレることもあります。

親戚はモデル

人の気質は、これらが強弱を持って組み合わさっていると考えられます。
そしてこの気質は変わりにくいので、どうその気質と付き合っていくかが人生の大事なポイントになります。
リスク嫌いが無理やり刺激を求めても疲れるだけです。

さてこの気質、遺伝的な影響が強いと考えられており、気質関連の遺伝子も多数指摘されています。
親戚というものは遺伝的に近い集団。
お子さんに近い遺伝子構成を見つけるなら親戚を見回してみるのが早道です。

正月やお盆など親戚が集まるときは絶好の機会。
是非、親族の方を観察して、自分のお子さんと似た気質組み合わせを持つ人を探してください。
そうすると、その人の人生が、よかれ悪しかれとてつもなく参考になります。特に、ご自身とお子さんに気質上の違いを感じる場合役に立ちます。

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