親野智可等先生の子育て診断テスト
毎日の音読に飽きてしまいました。あなたならどうしますか?
毎日の宿題で国語の教科書の音読が出て、やったら音読カードに書くことになっています。 |
【A】 たとえ飽きてしまっても、点や丸を意識させて、ゆっくり読ませる
【B】 スピードを上げて速く読ませる
【C】 読んでいなくても読んだことにして、音読カードを書いてあげる
診断結果
【A】たとえ飽きてしまっても、点や丸を意識させて、ゆっくり読ませる
点で少し切って、丸で少し休んで、というようにゆっくり読むことは音読の基本です。
でも、ずっとそれだけやっていればいいというわけではないのです。
もっと上の段階の読み方があります。
それがBです。
【B】スピードを上げて速く読ませる
ゆっくりで上手に読めるようになったら、だんだん速く上手に読めるように練習するといいのです。
上手にとは、一つには「間違えないで正しく」ということです。
もう一つは、「はっきり滑舌よく」ということです。
【C】「読んでいなくても読んだことにして、音読カードを書いてあげる
|
解説
音読は、「正しく、はっきり、ゆっくり」から、「正しく、はっきり、速く」読むへ
スピードを上げて速く読むことで、滑舌がよくなり黙読の能力も上がります。
いちばんいいのはBです。
ある程度の声の大きさで、「正しく、はっきり、速く」読むのが音読の一つの理想です。
こういう読み方を、わたしは「アナウンサー読み」と呼んでいます。
その前の段階として、「正しく、はっきり、ゆっくり」があるのです。
いずれにしても、「正しく」と「はっきり」は絶対に必要です。
でも、ほとんどの音読の指導が「正しく、はっきり、ゆっくり」の段階に終始しているようです。
「速く読む練習をしなさい」という先生は極めて少ないと思います。
その理由は、うっかり子どもに「速く読むのも必要だよ」とか「正しく、はっきり、速く読もう」などと言うと、子どもは「速く」ばかりに気持ちがいってしまって「正しく」と「はっきり」を忘れてしまうからです。
家で読むときも、先生が「速く読めって言った」ということで「いい加減な速読み」になってしまいます。
でも本当は、アナウンサー読みの練習をすることには大きな価値があります。
まず一つめは、滑舌がよくなるということです。
これについては、すべてのアナウンサーが証人です。
もちろん、「正しく、はっきり、ゆっくり」読むことが滑舌をよくするための第一段階として必要です。
でもそれだけに終始していては、負荷が少なすぎて効果も出ません。
ですから、アナウンサーは早口言葉の練習をするのです。
二つめとして、瞬時に多くの量の文字をとらえる能力が育つということです。
これは、黙読を上手にするためにとても大事な能力です。
同時に、初めて見る文章をスラスラ音読する能力にもつながります。
なお、この能力を養うことに特化するなら、先ほど触れた「いい加減な速読み」も大きな効果があります。
最新の記事一覧
2023.03.10
2023.03.10
2023.03.10
2023.01.13
2022.11.14