親野智可等先生の子育て診断テスト
「ありがとう」が言えるようにしつけたいとき、どうする?
1年生のわが子のために給食袋を作りました。 |
【A】「こういうときは、『ありがとう』と言えないとダメよ」と言う
【B】 心では感謝してくれているはずだから、別にありがとうと言ってもらわなくてもいい
【C】 「一生懸命作ったからね」と言う
診断結果
【A】「こういうときは、『ありがとう』と言えないとダメよ」と言う
このような言い方だと、言われたほうはいい気持ちがしません。
「ない」とか「ダメ」という否定的な言葉を使っているからです。
特に、子どもは、こういう言い方をされると、自分自身が否定されたように感じるものです。
このような言い方だと、いくら正しいことを言っていても、言われたほうの感情が納得しません。
【B】心では感謝してくれているはずだから、別にありがとうと言ってもらわなくてもいい
Aのように言ってしまうよりはいいと、わたしは思います。
でも、こういうときに「ありがとう」と言えるようにしてあげることも大切です。
【C】「一生懸命作ったからね」と言う
感謝しているのに、それをなかなか言葉に出せない子もいます。 |
解説
心のこもった「ありがとう」を
せっかく親子のいい場面なのですから、言い方には気を付けましょう。
いちばんいいのは、Cです。
「ありがとう」を言えるようにすることは、大切なしつけです。
感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言える子は、みんなに好かれます。
でも、ときどき次のような言い方でしつけようとしている人を見かけます。
「人に何かしてもらったときはどうするの?」
「『ありがとう』はどうしたの?」
「『ありがとう』を言えなきゃ、あげないよ」
わたしは、強い調子で「『ありがとう』は? 『ありがとう』は?」と強迫している人を見たこともあります。
このような教え方で、本当に感謝の気持ちを込めて「ありがとう」が言える子になるのでしょうか?大いに疑問です。
わたしは、「ありがとう」の形だけ教えても意味がないと思います。
お互いにいい気持ちの中で、本当の感謝の気持ちを伴った「ありがとう」を言ったり、言われたりする経験が大切なのです。
その点、Cのような言い方は、嫌みがなくていいと思います。
このほかには、次のような言い方もいいかもしれません。
「何か言ってくれると、うれしいな」
「ありがとうって言ってくれると、うれしいな」
いずれにしても、明るく優しい気持ちで言ってほしいと思います。
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