親野智可等先生の子育て診断テスト

2017.12.06

手順を工夫すれば、苦手なことでもやる気になる?

一学期に毎日計算ドリルをやっていたので、算数の成績が上がりました。
ところが、国語が振るいませんでした。特に、漢字ができませんでした。
そこで、夏休みに漢字の勉強を頑張らせたいと思います。
あなたならどう話を切り出しますか?

【A】夏休みは漢字の勉強を毎日やろうね


【B】一学期は算数の成績がすごくよかったね

【C】どうしたら二学期に漢字の成績がよくなるかな?

診断結果

【A】夏休みは漢字の勉強を毎日やろうね

ほとんどの親がこのような言い方をしているのが実情だと思います。
でも、これでは子どものやる気を引き出すのは難しいと言わざるを得ません。
親が思っていることをそのまま口に出して子どもに言うのでは、あまりに芸がなさすぎです。
手順を少し工夫し、子どもが自分から進んで言うように仕向けたいものです。

【B】一学期は算数の成績がすごくよかったね

子どもをやる気にさせる手順としては、まず、一学期の頑張りをほめてあげることが大切です。
そうすると、子どもは気分がよくなり心が開かれた状態になります。
そうなったところで、「じゃあ、イマイチだったことはある?」とか「二学期によくしたいのは何?」などと聞いてみるのです。 すると、自分から「漢字がイマイチだった」とか「二学期は漢字の成績を上げたい」などと言ってきます。

【C】どうしたら二学期に漢字の成績がよくなるかな?

Aのように最初から親が押しつけるやり方に比べれば、いいと思います。
でも、子どもをやる気にさせるという点ではまだまだです。
こう聞く前に、Bのようなひと手間が必要です。

解説

ちょっとの工夫で、子どものやる気が変わります。
最初にほめてあげると、苦手なことでも頑張る気になるものです。
いちばんいいのは、です。

子どもをやる気にさせるには、手順が大事です。
親のちょっとしたひと工夫があるかないかで、子どものやる気は大きく違ってくるものです。
 

Bのような手順を踏めば、子どもは自分から苦手なところももっと頑張ろうと思うようになります。
それに、ほめられて自信が持てたところですから、漢字もやればできるという気持ちになるのです。
このような形で始めた場合は、漢字の覚えもいいですし、長続きもしやすいのです。

では、Aのような形でやり始めた場合は、どうでしょう?
もともと子どものほうにモチベーションが全くないのですから、やる気など出るはずがありません。 ただやらされているというだけのことですから、漢字を覚えたいという気持ちもありません。 こういうときは、漢字を書いても覚えることはできません。
ただ書いているというだけのことですから。 それに、長く続けることもできません。
 

手順の大事さを理解して最初にひと手間をかけるかどうかが、成否の分かれ道です。
最初を大事にしないと、後でがみがみ言わなければならなくなるのです。
これは、会社で部下がいる人にはよくわかることだと思います。

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