親野智可等先生の子育て診断テスト

2017.12.06

ファミレスで食べたいものを決められないわが子を前に、どうしますか?

あなたは、6年生のわが子とママ友だちとその子ども(3年生と4年生)の5人で、ファミリーレストランに来ました。
ママ友だちの子ども2人は、たくさんあるメニューの中から食べたいものを自分でどんどん決めました。大人2人も決めました。ところが、わが子はまごまごしてなかなか決められずにいます。
あなたならどうしますか。

【A】おすすめをいくつか言ってあげ、その中から選ばせる


【B】自分で決めるまでじっと待つ

【C】全部親が決めてやる

診断結果

【A】「おすすめをいくつか言ってあげ、その中から選ばせる

このごろファミリーレストランで提供するものが、とても多種多様になっています。
それにつれて、メニューもかなり複雑になっています。
慣れていない店だと、どこに何が書いてあるのか理解するだけでも時間がかかります。
大人でも子どもでも、こういうときなかなか決められない人がいるものです。
おすすめのものをいくつか言ってあげると、選ぶのがとても楽になります。

【B】自分で決めるまでじっと待つ

ほかの人がみんな決めた中でじっと待たれるのは、けっこうつらいものです。
なんの手助けもないと、ますます緊張して焦ってしまいます。
それで、訳がわからないままいい加減に決めてしまい、親に「そんなもの食べられるはずないでしょ!」と叱られることにもなりかねません。

【C】全部親が決めてやる

これはやりすぎでしょう。

解説

瞬間的な判断力には、かなりの個人差があります。
おすすめを言ってあげれば安心して選べます。
いちばんいいのは、です。

初めて見る複雑なメニューでも、その構造を瞬間的に把握して短時間で自分の好みのものを見つけられる人もいます。
初めて来た大きな駅でも、歩きながらいろいろな矢印や絵文字などから瞬間的に自分に必要な情報を見つけ出し、迷わず目的の電車に乗り込むことができる人もいます。

そういう瞬間的な判断力には、かなりの個人差があるようです。
わたしはこういうのが全く苦手で、人の2倍かかります。
ですからわたしは、Aが◎だと判断します。
Bのようにされると、とても苦痛だと思います。
せっかくの楽しい食事で、つらい目にあいたくありません。

「自立させたい」とか「自己決定力を付けさせたい」などの観念に捕らわれすぎて、Bのようにする親がけっこういます。
その多くが、最後に叱ることになりがちです。
でも、そんなことで叱っても自己決定力など付きません。

こういうことは、自立とか自己決定力とはなんの関係もないことです。
その証拠に、わたしはAのようにしてもらうととても助かるのですが、ちゃんと自立しています。

せっかくの食事なのですから、子どもが楽しくおいしく食べられるようにしてください。
緊張の中で焦って選ぶと、自分の口に合わないものを選んでしまう可能性が高くなります。
その子が食べ終わったときに満足できるものを選べるように、手助けしてあげるほうがいいと思います。

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