親野智可等先生の子育て診断テスト

2017.12.06

階段で子どもが転びそうになりました。そのとき、あなたの一言は?

子どもと手をつなぎながら駅の階段を上がっていたら、子どもがつまずいて転びそうになりました。
こういうとき、あなたの口から出る言葉は次のどれですか?
正直に自分を振り返って、選んでください。

【A】「何してるの!」


【B】「だいじょうぶ?」

【C】「気をつけて!」

診断結果

【A】「何してるの!」

×

これは、相手を気遣うのではなく、相手を非難する言葉です。
まず最初にこういう言葉が出る人は、何かにつけ相手を非難する傾向が強いと言えます。

子どもにノートの字を書き直させたいときは、「こんな雑な字じゃ読めないでしょ。書き直しなさい」という言いかたになりがちです。
また、わたしの観察では、「○○しないとダメでしょ」「また○○してないじゃないの」などの否定的な言いかたも多いようです。

【B】「だいじょうぶ?」

◎

これは相手を気遣う言葉です。
相手を非難する要素は全くありません。
まず最初にこういう言葉が出る人は、何かにつけ相手を非難しない言いかたができるのです。

子どもにノートの字を書き直させたいときは、「この字とこの字が上手だね。上手な字が10個あるよ。じゃあ、書き直したほうがいいと思う字を自分で見つけて書き直してごらん」という言いかたができるのです。
また、わたしの観察では、「○○するとうまくいくよ」「○○ができてすごいね」などの肯定的な言いかたも多いようです。

【C】「気をつけて!」

△

これは、相手を指導する言葉です。
Aのように相手を非難する要素はありません。
でも、何事もそうですが、指導する前にまず相手を気遣ったり共感したりすることが大切です。
「だいじょうぶ? 気をつけてね」という順番が大事なのです。
それがなくていきなり指導だと、素直に聞き入れてもらえなかったり、場合によっては反発されたりすることもあります。

解説

一言に心を込めて。
相手を気遣うのと非難するのとでは、大きな違いがあります。

いちばんいいのは、です。

この問題場面のようなとっさの一言は、その人の心の傾向をよく映し出すものです。
なぜかというと、前もって考えておくことができないものだからです。
このような無意識の一言にその人の人間性が表れます。      
 

ABCのそれぞれの解説を読んだみなさんの中には、たったの一言からそこまで広げて考え、勝手に決めつけるのは納得できないと思う人がいるかもしれません。
でも、わたしはそうは思いません。
 

「たった一枚の葉っぱの中に、宇宙の秘密が秘められている」と、どこかの詩人が言っています。
同じように、「たった一言の中にその人の有り様が秘められている」と、わたしは言いたいと思います。

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