親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力

2017.12.27

マイペースな子どもには

うちの子はマイペースで困る、という話をよく聞きます。食事に時間がかかるし、着替えの途中で手が止まる、その他ありとあらゆることに、人の2倍も3倍も時間がかかる……。今のうちになんとかしてあげたい。それが親心というものでしょう。今回は、マイペースなお子さんを心配するおうちの方へのアドバイスです。
 

直す必要はありません

家で一人でやっているならマイペースでもいい。でも、集団生活ではそうはいかない……。心配な気持ちが大きくなると、当然、叱る回数が増えます。心配だから叱るのですが、一向に子どもは変わらず、ますます心配になって、ますます叱る……。
でも、この悪循環を断ち切る方法があります。それは、おうちの人の発想を変えることです。なぜなら、子どもを変えることはできないからです。マイペースな子どもを直すことはできないのです。それに、直す必要もないのです。それは、生まれつきたくさん持っているその子の特性の一つなのです。
わたし自身も、極めてマイペースです。子どものころから、今に至るまでそれは変わりません。食事だけでなく、すべてにおいてそうなのです。「自分の生活のペースを上げれば、仕事もはかどっていいだろう」と考えてやってみたことはあります。でも、どうも落ち着きませんでした。それどころか、かえってストレスがたまり、結局長続きはしませんでした。大人でも、自分の生活のペースを上げるのは、並大抵のことではないのですから、子どもにはとても無理な話です。
では、おうちの人はどうしたらいいのでしょうか? それは、たんたんとやるべきことをやればいいのです。上手な着替えの仕方を教えてあげ、練習するのもいいですね。タイマーなどを使って楽しみながらやるのもおすすめです。
 

担任の先生に伝えておく

先生に叱られないか心配だ、という人もいると思います。そういう場合は、担任の先生に子どもの性格を伝えておけばいいのです。加えて、はやくできるように家でも練習していることも必ず伝えてください。「家でも頑張っているんだな」と思ってもらうことが、とても大切です。


 

必要なときはプラス言葉で促そう

食事のときに手が止まっていたら、「食べようね」とか「止まっているよ」と優しく言ってあげればいいのです。何度でも、手が止まるたびに促してあげればいいのです。「何分までに食べよう」と、時計を使ってもいいでしょう。ただし、あまりせかさず、決して無理はさせないでくださいね。
 

  • ポピー公式HPトップ
  • ポピー子育ておうえん隊
  • 幼児向け連動動画
  • 高校入試情報
  • ポピっこアプリ紹介
  • 公益財団法人 日本教材文化研究財団