親野智可等先生の子どもを伸ばす家庭力
2017.12.30
みんなの前で大きな声で話せるようになるには
「子どもの声が小さいのが気になります」「大きな声であいさつができません」という、おうちの方からの悩みをよく聞きます。
実際、みんなの前に出たり、大人を前にしたりすると声が小さくなる子どもは少なくありません。
どうすれば、声の小さい子どもが大きな声で話せるようになるのか、お話ししましょう。
精神面と肉体面を鍛える
結論からいうと、まったく心配はいりません。こういう子は、どのクラスにも一人か二人います。男の子でも女の子でもいます。でも、それで何か特別に困るということはありません。また、かつての教え子で今は成人した子のなかにもいました。子どもの頃声が小さかったからといって、今、何か困っているという人もいません。みんな、社会で立派にやっていま それを踏まえたうえで聞いてください。みんなの前や大人の前で声が小さいと言われる子の多くには、二つの理由が考えられます。恥ずかしいとか自信がないなどの精神的なものと、声帯が鍛えられていないという肉体的なものです。
では、家ではどのようなことができるでしょうか? それは、声が小さいことを指摘するのはやめて、毎日明るく楽しく生活できるようにしてあげることです。特に、家では、リラックスしておだやかな気持ちで生活させてあげてください。心が解放されていることは、とても大切です。
具体的な方法は左ページで紹介しますので、参考にしてみてください。成果が目に見えなくても、楽しみながら気長にやることがポイントです。
音読をしよう
宿題の音読(本読み)を、声帯を鍛える場にするといいでしょう。姿勢をよくして、できるだけ大きな声で読むように言ってあげてください。声の大きさに点数をつけてあげると、さらにやる気も高まります。
大きな声が出たら、ほめてあげよう
大きな声が出たときに、「大きな声でいいね。お母さんと大声競争しようか」などと言って、大きな声を出し合ってみるのもおすすめです。さらに子どもができたときに、それを見逃さずにほめてあげることが子どもを伸ばす秘訣です。
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